掲載日 : [2016-11-30] 照会数 : 8816
<民団江戸川>オリニ図書室オープン…団員が韓国と橋渡し
[ ハングルの絵本や児童書を手にとって読む「民団江戸川ハングル教室」のオリニたち ]
ハングル絵本・児童書2000冊
ハングル絵本・児童書約2000冊を所蔵する小さな図書室が26日、民団東京・江戸川支部会館3階にオープンした。同支部は「民団江戸川ハングル教室」で学ぶオリニたちの教材として活用していく。同支部団員がソウルに本部を置く社団法人海外同胞本送り運動協議会(ソン・ソックウ理事長)に働きかけて実現した。
実際に本を手に取ってみると、個人名もちらほら。かつての所有者個人や公共機関が不要となった児童書を海外同胞本送り運動協議会に寄託したのだ。同協議会ではこうした本を「韓国の歴史と文化を忘れないで」と、17年前から海外の同胞機関に無償で配っている。
韓国と日本の間で本の橋渡しをしたのは、団員の崔恩英さん。崔さんは海外同胞本送り運動協議会日本支部本部長の要職にあり、ソウルに本拠を置く韓国紙文化財団(ノ・ヨンエ理事長)が設立した韓・日折紙交流協会の理事も務めていることから、双方の協力を仰いだ。
日本までの輸送費は民団江戸川支部と崔さん個人が負担した。同支部は今後、「ハングル教室」に通う子どもたちのための読み聞かせ教育に活用したい考えだ。担当するのは東京韓国学校高等部に通う団員の子女2人。学校の授業のない土曜日にボランティアを買って出るという。
同支部での開所式には本を心待ちにしてきた同ハングル教室に通う子どもたちも保護者同伴で参加した。
李鍾郁支団長は「韓国の子どもたちが大事にしてきた本です。韓国語を覚えるのに役立つ。たくさん読みましょう」と呼びかけた。来賓の民団東京本部の鄭文吉事務局長は、「東京でオリニ向けの図書室ができたのは初めて。韓国の伝統と、ウリマルを教えていけば次世代育成にもつながり、有意義だ」と祝辞を述べた。
同支部の宋美永事務部長は、「今後も本が増えていけば、近隣の民団葛飾支部や民団千葉本部にもシェアしていきたい。個人への貸し出しも検討していく」と話している。問い合わせは同支部(03・3650・7701)。
(2016.11.30 民団新聞)