掲載日 : [2016-11-30] 照会数 : 7014
<第10回文化賞表彰式>継承からさらに飛躍へ…7部門 受賞者65人を激励
[ 第10回文化賞表彰式 ]
「第10回MINDAN文化賞」の表彰式が26日、韓国中央会館(東京・港区)で開かれた。節目となる今回は、「孝道」、「論文・論壇」、「詩歌」、「絵画」、「写真」、「ウリマル普及」等の7部門に905人、5団体から1152作品の応募があり、70作品(65人・3団体)が受賞に輝いた。民団創団70周年を記念した特別賞には、絵画部門に出展した東京韓国学校高校2年の卞善禹さんの「友情のうたげ」が選ばれた。また、10回目にして初めて「論文・論壇部門」で、大阪市のNGO職員、金光敏さんの「福祉的手法の視点から見た『民族学級』の意義と役割 大阪市における事例から」が最優秀賞を獲得した。
「MINDAN文化賞」は、2004年の親孝行エッセイコンテストから始まり、07年に「MINDAN文化賞」として再スタートを切った。今年で10回目を迎え、在日同胞社会の新たな可能性・人材を発掘する場として、新しいものを取り入れながら、在日同胞の歴史を語り継いでいく場に定着している。
主催者を代表して冒頭あいさつに立った民団中央本部の呉公太団長は、「在日同胞社会が形成されてから110年になる。この文化賞は、長い月日の中で創り上げられた在日同胞の歴史、これからの未来に託された夢や希望を、誰もが親しみやすい文化作品を通じて10年にわたり発信し続けてきた。民団は創団70周年、文化賞も10周年を迎えた今、在日同胞の文化活動がどのように展開されるべきか、見つめ直すターニングポイントに来ている」と述べ、「古き良きものを語り継ぎ、継承する段階から、新しいものを創りだすステップへ、ともにまい進していこう」と受賞者を激励した。
表彰式で、「論文・論壇部門」最優秀賞の金光敏さんは、「もっと一生懸命頑張れというメッセージが込められたと思う。民団創団70周年の歴史的な年の受賞を感謝し、在日同胞社会のますますの発展と、韓国がよりよい国になるために下支えしていきたい」と語った。
同部門の講評で、ルポライターの姜誠さんは、「金さんの論文は在日同胞社会だけでなく、日本に住むすべてのエスニックグループにとっても貴重なもので、審査員4人全員一致で推薦した」と高く評価した。
創団70周年記念特別賞の卞善禹さんに、呉団長から表彰状が与えられた。卞さんは「日本人、韓国人にとらわれず、一緒に交流できる場面を描いた。この絵が民団70周年の大きな賞になり、感激している」と喜びを表した。
呉団長は「韓日友好が在日同胞の切なる思いということを改めて感じた。子どもたちが率先していこうという思いをもっていることを嬉しく思う」と述べた上で、「民団が根絶に取り組んで来たヘイトスピーチも、今年初めて規制する法律ができた。民団は70年いろんな運動、闘争をしてきたが、新しい法律が民団が中心になって制定されたことはこれまでなかった。民団はこれからも韓日親善と次世代育成に尽くす」と強調した。
(2016.11.30 民団新聞)