掲載日 : [2016-10-12] 照会数 : 7012
神奈川韓国会館竣工20周年…困難極めた前史に涙
[ 乾杯の音頭をとる洪采植民団神奈川本部常任顧問(左) ]
【神奈川】民団神奈川本部(金利中団長)は1日、同本部で神奈川韓国会館の竣工20周年を祝った。金団長は会館建設にかけた先人の情熱と苦労を偲び、涙ながらに感謝の思いを口にした。
民団中央本部の呉公太団長も建設委員会の功績を称えた。また、会館建設当時に中央団長を務め、建設募金にも側面から協力した辛容祥民団中央常任顧問があいさつで当時を振り返った。
会館は鉄骨鉄筋コンクリート造り。地上7階、地下1階。総工費5億6000万円をかけ、96年4月27日に完成した。趙忠来団長(88、当時)は建設資金の一部として自ら1億円を拠出したうえ、会館建設委員会の会長も兼ねて県内同胞に募金を呼びかけた。
趙元団長は韓国会館建設までの困難だった道程を語った。一つは用地の所有権をめぐり、韓民統の影響を受けた旧執行部との間で繰りひろげられた約20年にわたる紛争だった。名実ともに用地を取り戻してからは募金活動に専念し、金洪斤議長(当時)とともに県内同胞1000人以上を目標に協力を呼びかけた。
この日の記念式には金元議長の遺影を胸にした夫人の徐月さんが参席し、趙元団長の回顧談に涙ながらに耳を傾けていた。
県から中島正信副知事、県議会日韓親善議連の牧島功会長、横浜市議会の梶村充議長、横浜市日韓友好議連の田野井一雄会長ら150人がお祝いに駆けつけた。
(2016.10.12 民団新聞)