掲載日 : [2016-10-26] 照会数 : 5521
韓日交流の先駆者・王仁博士を顕彰…韓日文化親善協会40周年記念事業
[ 顕彰碑の横で行われた青銅刻画碑の除幕式 ] [ 墓前で祭礼を行う関係者 ]
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新たに青銅刻画碑も
上野公園
東京・台東区の上野恩賜公園内の王仁博士顕彰碑の横に新たに青銅刻画碑が建立された。社団法人韓日文化親善協会(尹在明会長)の創立40周年記念事業の一環。除幕式は12日に行われ、民団中央本部から呉公太団長が参席した。
青銅刻画碑は縦155㌢、横89㌢、奥行き79㌢。韓国産御影石を使用し、表面に王仁博士の肖像を刻んだ。
尹会長は「韓日間で王仁博士を顕彰することは私の夢であり、生涯で成し遂げたいことの一つであった」と喜びを表した。
呉団長は「韓日交流において歴史的に意義深い王仁博士を見ならい、民団も両国の親善交流に寄与していく」と述べた。
社団法人日韓文化親善協会(左藤章会長)からは祝辞が寄せられた。
青銅碑建立は今年5月、尹会長が日韓文化親善協会に対して、「共同で王仁博士を顕彰したい」と申し入れたことから始まった。王仁博士と同郷の河正雄さん(秀林文化財団理事長)が建立諮問委員長を務め、韓日文化親善協会と東京都東部公園緑地事務所の間に立って実務的な折衝を進めてきた。
王仁博士は百済から渡来し、日本に漢字(千字文)と論語を伝えたとされる。
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「百済門」10周年式典
「伝王仁墓」
【大阪】王仁博士の墓地とされる大阪府枚方市の府史跡「伝王仁墓」入口に「百済門」がお目見えしてから今年で10周年。14日、同所で記念の式典が行われた。
主催の社団法人韓日文化親善協会から尹会長をはじめ31人、共催団体の日韓文化親善協会から佐藤恵前会長、枚方市からは山下寿士副市長がお祝いに駆けつけた。
尹会長は「日本に住んでいる同胞や地域住民に、私たちの文化交流をどのように伝えていくべきか、日韓文化親善協会の佐藤前会長と共に考え、これまで活動してきた。今日の日を迎え、感無量の思いだ」と喜びを表した。
佐藤前会長も「この大阪に王仁博士を伝える墓があるということは、日韓交流において責任があると認識している。10周年を迎え、より一層親善交流が前進することを期待している」と述べた。
駐大阪総領事館の河泰允総領事は「韓日両国が近くにいる友人としてこれからも共存共栄に努力していこう」と激励。民団大阪本部の李龍権副団長も「これからの新たな100年に向けて、親善がより一層深まることを期待している」と述べた。
長年、墓の周囲を整備し、無窮花の苗木を植樹してきた「王仁塚の環境を守る会」の吉留一夫会長と、百済門を建設した李 守さんに尹会長から感謝状が贈られた。
(2016.10.26 民団新聞)