掲載日 : [2016-10-12] 照会数 : 11571
<第97回韓国国体忠南大会>在日同胞が海外の部5連覇達成
[ テニス男女4種目を制した在日同胞チーム ] [ 高校女子柔道48キロ級で優勝の金知秀(写真中央) ] [ 在日柔道選手らを激励する安昌林(左端)ら ]
テニス4種目全制覇
国内競技柔道でも金メダル
7日から忠清南道の牙山などで開幕した第97回韓国国体忠南大会で在日同胞選手団(李光馥団長)は11日現在、金9、銀3、銅3のメダルを獲得し、海外同胞の部で5大会連続総合優勝を達成した。在日同胞はテニスが男女全4種目を制覇したほか、テコンド、ボウリング、スカッシュなどで金メダルを加えたほか、国内競技の柔道でも女子高校48㎏級の金知秀が金メダル、同70㎏級の梁智瑛が銅メダルを獲得した。閉会式は13日。
在日同胞の最初の金メダルはボウリング。大会2日目の8日、女子個人戦で金賢淑が4ゲーム合計820点で優勝した。翌日の2人組戦では金賢淑、朴祥子ペアが1410点を記録したものの、1位の在米国同胞ペアにわずか1ピン差で銀メダルに甘んじた。
テコンドでは男子68㎏級の鯨井純穂が決勝で在インドネシアの崔ヨンジュンに9‐7と接戦を制して金メダルを獲得した。80㎏級の金秀範が2013年から4大会連続金メダルの快挙。同58㎏級の洪匠哉は銀メダル。スカッシュ女子は日本ランキング上位を誇る徐華瑛が貫禄の力を見せつけての金メダルだった。
メダルを量産したのはテニス。男子の韓成民、女子の崔菜月がそれぞれシングルスを制するとダブルスでも韓成民、鄭直喜ペア、崔菜月、咸銀瑩ペアが男女そろって制覇する完全優勝だった。
サッカーは予選リーグ初戦、在フィリピンと1‐1で引き分け、第2戦は5‐0と圧勝し、勝ち点4でフィリピンと並び得失点差ではグループ1位となったものの、前大会から導入された警告数(イエローカードの枚数)ルールで決勝トーナメント進出を逃した。
海外同胞では2位の在米国同胞が在日同胞を追っているが11日現在、金メダル4個。残る競技のゴルフ(4種目)でも在日同胞が金メダルを有力視されており、5大会連続優勝が確実となった。
今大会注目されたのが柔道高校女子48㎏級の金知秀(兵庫・夙川学院高校1年)。姫路市出身で在日3世の金知秀は今年8月、日本のインターハイでも優勝した実力。
初戦の相手は韓国高校チャンピオンのユ・ジュヒ選手(京畿道)。事実上の決勝ともいえる注目を集めるカードとなったが、肩固めで金知秀があっさり一本勝ちし力の差を見せつけた。
準決勝でも終始相手を圧倒し、寝技に持ち込み肩固めで一本勝ち。決勝戦は韓国国内の高校大会では上位入賞常連選手、ソン・ナヨン(江原道)。金知秀はここまでの戦い同様、序盤から自分のペースで試合を運び、内股で有効を先取。その後も果敢な攻撃を仕掛けて優勢勝ち。
同70㎏級の梁智瑛(常翔学園高校2年)も強豪を倒して4強に勝ち進み銅メダルを獲得した。
安昌林らが激励
リオ五輪韓国代表で世界ランキング2位(10月9日現在)の在日3世、安昌林(73㎏級・水原市庁)は危なげなく勝ち進み、貫禄の金メダルを獲得した。女子一般70㎏級の趙睦煕(浦項製鉄)は銅メダルを獲得した。
柔道会場には世界の舞台で活躍する安昌林をはじめ、金琳煥、趙睦煕、安沙好ら韓国で柔道に励む在日3世らが後輩たちの激励にかけつけた。
試合ではそれぞれ、熱い声援を送り、特別コーチも買ってでて後輩たちと稽古した。
(2016.10.12 民団新聞)