北送運動に関わった元総連長野県本部の常任活動家、李達完さん(79、千葉県柏市)が18日、東京・千代田区の星陵会館で当時を振り返った。「北朝鮮帰国者の生命と人権を守る会」(山田文明代表)が主催。
李さんは当時、「差別と貧困のなかにいた在日同胞を、幸せで自由な楽園で衣食住が保障されている」と説得して回ったという。「家族全員が日本共産党に入党し、革命一家と呼ばれていた。当時は明確な信念があった」と、自嘲気味に語った。
しかし、北送事業が北韓にとって戦後の労働力確保と韓国への対抗策でしかなく、人道などとは無縁であったことは後に理解したという。
現在は地元で韓日親善交流活動に取り組む。
(2015.4.22 民団新聞)