掲載日 : [2021-11-10] 照会数 : 3724
【新刊紹介】「3人のパパと3つのはなたば」 パパたちの愛情伝わる
主人公は個性豊かな宅配便の運転手、建設会社の課長、小児科医院の院長。職業や立場は違えども、3人とも「ハナ幼稚園」に通うわが子の成長を楽しみに働いている。忙しい1日が終わると花束を買い、幼稚園で開かれる「ちいさな音楽会」にかけつける。3人にとってこの日は「とてもとてもとくべつなよる」なのだ。
ごく普通の日常描写と「とくべつなよる」との対比が鮮やか。わが子の健やかな成長を願ってやまない3人のパパたちの愛情が伝わってくる。ソウルの活気ある街の様子も伝わってくる。
姉妹編に『3人のママと3つのおべんとう』(ブロンズ新社、2020年1月刊)ある。こちらは毎日を忙しく頑張っている若いママへの励ましだ。2つの物語には共通する人物が登場するので、読み比べが楽しそうだ。
クク・チスン作 斉藤真理子訳
1540円(税込み) ブロンズ新社(03・3498・0745)
(2021.11.10 民団新聞)