掲載日 : [2021-11-26] 照会数 : 4025
キムチ祭り なごやかに 高麗郡建郡 1300年記念 日高市
[ 来賓もキムジャン。右2人目から谷ケ崎日高市長、鳩山元首相、姜昌一大使 ] [ 応募した人たちもキムジャン体験 ] [ 地元グルメ「高麗鍋」が無料でふるまわれた ]
韓日親善盛り上げる
姜大使、鳩山元首相、谷ケ崎市長ら
「第5回日韓親善交流キムチ祭り」が22、23の両日、埼玉県日高市の高麗神社と日高市高麗公民館で開催された。
同イベントは高麗郡建郡1300年企画事業の一環として、韓国料理の振興と韓国料理文化の国内外への拡散を目的とする韓国農林畜産食品部所管の韓食振興院が主催、新宿韓国商人連合会(金奎煥会長)と高麗妻家房が主管し日高市、高麗神社、韓国大使館、民団埼玉本部などが後援した。
2日間にわたり、キムチ作り体験や高麗郡の由来と歴史講演会、韓日小学生による高麗白菜収穫とキムジャン体験、韓国料理教室などを行い、地元市民をはじめ、首都圏から主婦らが訪れた。
開会式には姜昌一駐日韓国大使、元首相で東アジア共同体研究所の鳩山由起夫理事長、日高市の谷ケ崎照雄市長、民団埼玉本部の田虓玔団長らがかけつけた。
実行委員会を代表して、高麗妻家房の呉永錫代表は「コロナ禍のため毎年友好を温めてきた計画を修正・断念せざるを得ず、とても残念でした。日高の肥沃な土地、理解ある地元の皆様、そして私たちの真心がこもったこのキムチ祭りが地域の皆様に、特に若い世代の視野を広げる一石になれば本望」と述べた。
姜大使は「約1300年前に韓半島を離れ日本へ渡ってきた高麗人の息吹を感じることができる由緒ある場所です。この高麗神社で韓国の伝統的な食べ物であるキムチを通じて、韓日両国の友好と食文化に対する理解を深めることができ、大変嬉しい」と述べた。
鳩山理事長も「私の祖父もそうだが、ここ高麗神社は6人の総理大臣を輩出した『出世神社』だ。私ももっと早く来ていれば」とジョークを交えながら「私も家内も大のキムチファン。キムチを通じて日韓民間交流が広がることを期待している」と述べた。
この後、主催者代表と来賓らはエプロンと手袋をつけてキムジャンを行った。
高麗神社内の古民家前ではキムチ文化資料と韓国地域別キムチを展示したほか、事前に応募した参加者たちによるキムジャン体験が行われ、特設ステージでは農楽と和太鼓のコラボ公演やK‐POPライブなどで盛り上げた。日高市の名物料理にもなっている「高麗鍋」も披露されイベントに駆けつけた人たちに無料で振る舞われた。
古民家会場では高麗神社の高麗文康宮司による「高麗郡の歴史・由来」に関する特別講演が行われ古代韓半島と日本のつながりを説明した。
別会場の高麗公民館で行われた韓国料理教室は韓国料理研究家で慶尚北道聞慶市の広報大使、本田朋美さんが講師となって、「豚キムチ・キムパ」と「ツナ・キムチチゲ」の2品を伝授し、好評を得た。
23日には地元と東京韓国学校などの小学生を招待し、韓国白菜の種で育てた「高麗白菜」の収穫とその白菜を使ったキムチ作りを体験した。
◆高麗鍋
高麗郡建郡1300年の2016年に高麗神社や事業者で構成したプロジェクト「高麗郡'S」によって、考案されたB級グルメだ。日高市の新たな名物として定着させ、町おこしの起爆剤にしようと考え、商工会とともに商品開発や販売促進などを推進した。
高麗鍋は必須条件①キムチ味②高麗人参使用③地場産野菜使用の3点。日高市内の10店が高麗鍋認証店と指定され、基本の鍋に麺類や米、穀物などをアレンジしたオリジナルメニューを提供している。埼玉B級ご当地グルメ王決定戦でも優勝。
(2021.11.26 民団新聞)