小池都知事が追悼辞送らず…今年で5年連続

　小池百合子東京都知事は都立横網町公園で執り行われている今年の「関東大震災朝鮮人犠牲者追悼式典」に追悼辞を送らなかった。2017年から数えて5年連続。

　「9・1関東大震災朝鮮人犠牲者追悼式典実行委員会」によれば、都側から「東京都慰霊協会が毎年執り行っている大法要において都知事は関東大震災の犠牲者すべてに哀悼の意を表しているので、個々の行事などへの哀悼の辞の送付は行わない」という旨の回答が口頭でなされたという。

　同実行委員会は8月23日、「抗議声明」を発表。「自然災害で命を失った人々と、自然災害からは生き延びたものの、当時の社会に横たわっていた民族的差別意識などにより人の手で命を奪われた犠牲者をひとくくりにし、一度全被害者への追悼の辞を述べたのだから『あとは無用・二度手間』とのようにさえ映ります」と記している。

　追悼碑は73年に建立され、歴代の都知事が追悼文を寄せている。16年に就任した小池知事も1年目は同様だった。
（2021.09.08 民団新聞）